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食品ロスを減らそう

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みなさんは「もったいね〜」「もったいね〜」って夜中にお化けが出てくるCMご存知ですか?

それなりに年齢のいった方にしか分からないですよね〜

和尚さんにお寺での食事に招かれた子ども達が「おら大根嫌いじゃ、おら豆きらいじゃ、おら魚嫌いじゃ、おら人参大嫌いじゃ」と言って食材を残し、床についた夜中、冒頭のお化けたちがやってきます。

のちに、和尚さんに諭され、それからというもの残さず食事をするようになったというお話です。

https://m.youtube.com/watch?v=6be2IvKKdo4

これは、1982年度のACジャパンのCMで、今思うと30年もの昔からACジャパンは、今、社会問題のひとつとなっている「食品ロス」をにらんでいたわけですね。

今回の記事を読むと食品ロスのちょっとしたカラクリが分かり、少しだけでも食品ロスを減らそうという気持ちになるかもしれませんよ。

〈もくじ〉
1.食品ロスって年間どれくらいでるの?
2.消費期限と賞味期限
3.悪しき「ならわし」1/3ルール
4.  新たな取り組み
5.まとめ…私たちにできること

1.食品ロスって年間どれくらい出るの?

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日本で年間に出る食品の廃棄物は2,531万トンだそうです。

(数字にピンとこない人は万トンを万円に読み替えると少しリアルに感じますよ。)

2,531万トンのうち、643万トンはまだ食べれる、いわゆる「食品ロス」と言われるものです。

ちなみに農林水産省のホームページには、「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品をいう。とあります。

そんな、まだ食べられる食品を捨ててしまうことを減らそうと令和3年10月に「食品ロス削減推進法」というなんだか難しそうな法律が施行されたんです。

年間643万トンの食品ロスは、国民1人当たりにすると1年で51Kgの廃棄量、1人当たり毎日茶碗1杯分捨てる計算になるそうです。

食べ物を大量に生産し、輸入しているのにその多くを捨てている現実。なんだか、矛盾を感じませんか?

そんな食品ロスには、お店から出るロスと家庭から出るロスのふたつがあります。

2001年にはお店向けに「食品リサイクル法」が施行されたという話を聞いたことはありませんか?

これは、簡単に言うと…

▼食品に関連する事業者から捨てられるゴミの量を抑え、最終的に処分する量を減少させましょう。

▼食品の廃棄物を肥料や飼料として再利用するリサイクルを推し進めましょう。

というものです。

そして食品リサイクル法施行前の2000年度には547万トンあった食品ロスが、2016年度には325万トンに軽減されました。

2000年度:547万トン
   ↓
食品リサイクル法
   ↓
2016年度:325万トン!!

また、家庭から出る食品ロスも新しい物を求める消費者の鮮度志向に原因があると言われています。

家庭からの食品ロスも291万トンと全体の45%を占めているんです。

家庭でも多くの食品ロスを発生させている一方、7人に1人の割合で子どもが貧困で食事に困っています。

今話題になっている「子ども食堂」を利用している子もいますよね。

ちなみに、子ども食堂をはじめたきっかけは、東京都大田区にある「気まぐれ八百屋だんだん」の店主が、朝ごはんや晩ごはんを当たり前に食べられない子どもの存在を知ったことだそうです。

一般的な子ども食堂では、料金設定を無料〜300円程度としており、食材などはフードバンク(安全に食べられるのに包装の破損や過剰在庫などワケありで販売できず必要としている施設や団体、困窮世帯に無償で提供する活動)や地域住民の寄付などで賄っています。

また、平成29年に徳島県で行われた食品ロス削減に関する実証実験では、食品ロスの原因は…

①食べ残し57%
②痛んでいたので廃棄23%
③賞味期限期限切れ6%
④消費期限切れ5%
⑤おいしくない3%
…その他…無回答…

という結果で、気をつければ食品ロスを防げるものが80%以上になるのではないでしょうか?みんなの意識しだいで、かなりの改善が見込めると思いませんか。

結局、食品ロスは、私たちとお店の意識改革・新たな努力次第でかなりの部分を改善できるのではないでしょうか?

2.消費期限と賞味期限

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みなさんは、消費期限と賞味期限の違いはご存知ですよね。この違いを正しく理解していないことで食品ロスにつながることがあるようです。

農水省のホームページには…

消費期限とは、期限を過ぎたら食べないほうが安全だという日付けです。この「年月日」まで、「安全に食べられる期限」のことです。お弁当、サンドイッチ、生めん、ケーキなど、いたみやすい食品に表示されています。一方…

賞味期限とは、美味しく食べられる期限のことです。この「年月日」まで、「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」ということになりますね。スナック菓子、カップめん、チーズ、缶詰など、消費期限に比べ、いたみにくい食品に表示されています。

つまり、消費期限は食べる際に気をつけるべき期限であり、賞味期限はあくまで美味しさの目安ということになりますよね。

しかも、賞味期限は本来の2割前後短めに設定されていることが多いんです。
例えば、美味しく食べられる賞味期限が本来10ヶ月であったとしても8ヶ月の賞味期限に設定されていたりということもあるそうです。

これだと、次にお話しますが商品が廃棄されるまでの期間に影響が出てしまいます。どうにかならないものでしょうか…

3.悪しき「ならわし」1/3ルール

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みなさんは食品業界では常識の1/3ルールってご存知ですか?これが食品ロスを推し進めている悪しき「ならわし」なんです。

個人的な話ですが私は、日清のカップヌードルが大好きです。なので、以後日清のカップヌードルを例に話をすすめてよろしいでしょうか?コンビニではセブンイレブンが好きなのでセブンイレブンでお願いします。

日清カップヌードルは、賞味期限が6ヶ月なんですよ。だから、1/3ルールの説明がわかりやすと思います。

それでは、悪しき「ならわし」1/3ルールの説明を始めます。

賞味期限が6ヶ月のカップヌードル、製造元の日清は6ヶ月の1/3である2ヶ月以内の物しかセブンイレブンに納品できないんです。

仮に4月1日に製造されたカップヌードルは6月30日までに納品しなければならないんです。この2ヶ月を納品期限といいます。

そして、セブンイレブンは製造から2回目の1/3である4ヶ月以内の物しか棚に並べられないのです。この期間を販売期間といいます。

つまり、日清が4月早々にセブンイレブンに納品したとしても、棚に並べられる期間は8月31日までなんです。

8月31日を過ぎるとお店に置いてもらえず、賞味期限があと2ヶ月もあるのに廃棄処分となってしまうのです。

こんな不条理な話ってありますか?また、セブンイレブンも大きなリスクを負って商品を納入していることになりますよね。

ところで、この1/3ルールは何と言う法律を探しても載ってないんです。そう、これは私たち消費者がより新しい物を求めるため、業界で「ならわし」となってしまったのです。

1/3ルールのおかげでお店での食品ロスが増える。ゴミにしろ、運ぶにも燃やすにもコストがかかります。

エネルギーも使い二酸化炭素で温暖化の原因のひとつとなり、環境にも悪影響を与えてしまいますよね。

廃棄料も、ばかにならず、スーパー全体で年間4,490億円、レストランなど外食産業では、年間2,986億円もの費用がかかってるそうです。

「へっ〜すごい金額だなぁ」って感心しているあなた!大変ですよ、このコストは回り回って商品の価格に上乗せされる可能性がありますから、書い過ぎや食べ残しなどできることから食品ロスに気をつける必要があるのです。

4.  新たな取り組み

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ところで、食品ロスを減らすために政府からスーパーやコンビニに次のようなお願いをしているそうです。

ひとつめは、賞味期限6ヶ月以上のお菓子やカップラーメンの納品期限(例:日清がセブンイレブンに商品を納品できる期限)の見直しです。賞味期限の1/3以内の納品だと厳しいですもんね。

また、賞味期限の表示を「年月日」から「年月」までに緩めるというものです。例えば賞味期限の表示が「3年12月10日」と「3年12月」ですとおよそ20日も賞味期限が違いますもんね。そうすれば食品ロスも少なくなるでしょう。

今年度からコンビニエンスストアファミリーマートでは、売れ残りを防止するために、うなぎ弁当、大型クリスマスケーキ、恵方巻きを完全予約販売方式に移行しました。

うなぎ弁当のケースでは、弁当の予約は昨年の約2倍、全体の販売額は20%ダウン、売り上げ総利益は70%アップ、廃棄料はなんと80%ダウンです。

売り上げ総利益が大幅に伸び、廃棄量も大幅に減る、「やればできるじゃん!」って感じですよね。ファミリーマートの戦略には驚きですよね。

また、コンビニエンスストアセブンイレブンでは消費期限の迫った弁当、おにぎり、サンドイッチ、麺類など全7カテゴリー、合計約300アイテムを対象に、販売期限の9時間前~5時間前の商品をnanaco(ナナコ)カードでのお支払いで、5%のnanacoポイントが、通常ポイントとは別に即時付与されるという取り組みをしているのを知ってる方もいると思います。

食品メーカーでは余った製品をフードバンクへの寄付へ回す取組を行っている企業もあります。企業の社会的責任につながる素晴らしい取り組みですよね。

レストラン等ではドギーバッグを準備し、食べ残しを持ち帰れるようにする店も増えてます。

一昔前だとレストランでの食べ残しを持ち帰るなど、なんと恥ずかしい、はしたない行為だったのですが時代も変わってきたようですね。

このような、新たな取り組みによって政府や企業はフードロス削減に向けて努力を始めています。

5.まとめ…私たちにできること

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今の日本の食品ロスは飢えに苦しむ世界の人々に必要な食べ物の2倍近くになるそうです。

世界的にみても、国連の開発目標では世界の1人当たりの食品ロスを2030年まで半分にすることを目標にしています。

国連、日本政府、日本企業も本格的に取り組み始めた食品ロスの削減。私たち個人にもできることはないでしょうか?

あるはずです!細かいことですが具体的には…

▼冷蔵庫内を携帯のカメラ機能で写真を撮ってから買い物に出かけるのもおススメです。

▼お得だと思ってまとめ買いをしないことも大事なことではないでしょうか?余って捨ててしまうくらいなら、必要時、必要な分だけ買ったほうがお得な場合もありますよね。

▼残っている食材を痛ませないように残っている食材から使うことだって難しいことではありませんよね。

▼牛乳等、冷蔵庫の棚の奥の方からとらず手前のほうから取るようにしませんか?消費期限がせまった手前の商品を買かうことで売れ残りが減り、食品ロスも減へりますよね。

そして最後に食品ロスを減らすには…重複することもありますが以下のことも大切なことだと思います。

・買いすぎない。(買物時)
・作りすぎない。(料理時)
・注文しすぎない。(外食時)

もったいないお化けが出ないためにもみんなでできることからはじめませんか?